ビーコンの電波発信、受信特性と捜索のコツ(Test.2)

1)はじめに

1.目的

ビーコンを用いた捜索において機種による特性、及び電波の発信特性を理解することで、必要な状況下において

的確な捜索を行うためにトレーニングを行う。

2.日時、場所

1999年11月13日  (晴れ) 愛知県  豊田市体育館周辺

7:00〜10:00 気温  10℃〜20℃ 湿度  70%

3.使用機種

オルトボックス F1フォーカス   2台

SOS       F1−ND     1台     *使用電池はすべて新品を使用

4.テスター

室田   室井   水野

2)ビーコン受信テスト       *LEDが3個点灯した時の距離を測定

1.<テスト・1>(正面発信×正面受信)

・発信側を地面に置き、受信側は地上1mで測定を行った。(最小レンジは10cm)

・まず最初にビーコンを互いに正面に向け、表示距離と実距離の測定を行った。

<捜索側の機種>オルトボックス   (m)

発信側機種 80mレンジ 35mレンジ 15mレンジ 8mレンジ 2mレンジ
オルトボックス 22 12 5.5 0.5
SOS 29 15 2.5 0.5

<捜索側の機種>SOS   (m)

発信側機種 90mレンジ 50mレンジ 30mレンジ 15mレンジ 8mレンジ 4mレンジ 最小レンジ
オルトボックス 40 23 14 4.5

結果と所感

結果的には各レンジの表示距離よりも実距離の方が近いという事が分かった。

特にオルトボックスでの捜索の場合、最初にビープ音を拾う事が出きるかが重要となるだろう。

発信音さえ拾ってしまえば埋没者はかなり近くにいることになる。

また最小レンジになった時はビーコンを地上10cmの高さに下げた。

以上からこの2機種でいえることはSOSでは大まかな捜索が可能で最小レンジ にしても、ピンポインでない可能性がある。

逆にオルトボックスは最小レンジになった時は比較的高い確率で埋没者の発見が可能であるということである。

(ただし機体のの個体差があるため、必ずしも以上の数値ではない)

2.<テスト・2>(側面発信×正面受信)

・発信側を地面に置き、受信側は地上1mで測定を行った。(最小レンジは10cm)

・発信側のビーコンを受信側に対して90度向け、表示距離と実距離の測定を行った。

<捜索側の機種>オルトボックス   (m)

発信側機種 80mレンジ 35mレンジ 15mレンジ 8mレンジ 2mレンジ
オルトボックス 10.5 0.5
SOS 11.5 0.5

<捜索側の機種>SOS   (m)

発信側機種 90mレンジ 50mレンジ 30mレンジ 15mレンジ 8mレンジ 4mレンジ 最小レンジ
オルトボックス 20 10 1.5 0.3

結果と所感

基本的にはテスト1の約半分の距離で、最大レンジでの切り替えとなった。

つまり電波は縦方向には長く、横方向には短い形状であることがわかる。

このテストでSOSは、早くから電波を受信しピンポイントでも精度は良かった。

今回のテストで分かった事は、テスト1、テスト2よりSOSは、レンジの数値が示すようにオルトボックスより最大受信距離が優れているということ。

(オルトボックス80mに対してSOSは90m)

3.<テスト・3>(縦方向発信×正面受信) (図3)

・発信側を地面に垂直に立て、受信側は地上1mで測定を行った。(最小レンジは10cm)

・発信側は正面と側面を行ったが、両方とも同等の数値が出た。

<捜索側の機種>オルトボックス   (m)

発信側機種 80mレンジ 35mレンジ 15mレンジ 8mレンジ 2mレンジ
オルトボックス 19.5 7.5 1。5 0.3
SOS 24 12 0.3

<捜索側の機種>SOS   (m)

発信側機種 90mレンジ 50mレンジ 30mレンジ 15mレンジ 8mレンジ 4mレンジ 最小レンジ
オルトボックス 38.5 22.5 12 4.5 0.5

結果と所感

今回のテストではテスト2(正面×側面)と同様の結果が出ると予想したが異なる結果が出た。

テスト1と同様の結果だがこれは偶然だと思われ、3次元での電波発信特性と、受信位置が地上1mの高さが関係していると思われる。

写真1

写真2

オルトボックスとSOSの電波の波形の大きさの比較(写真1&2)結果SOSが少し大きかった

3)発信されているであろう電波の形状

(図4)よりテスト2とテスト3での受信距離の違いが分かる。

ビーコンを立てた状態と、地上に置いた状態の第一受信の距離が異なるのが分かるが、これに受信側の正面ほど受信感度が強くなる特性が加わる。

(発信側の電波の飛んでくる角度が異なる)

4)3次元的配置での検証

ビーコンを上下重ねた状況にした場合捜索にどのような影響が出るか確認した。

結果と所感

ビープ音はたしかに2種類拾っているが、同じ位置から拾っていることを見極めるのは非常に難しい。

捜索側のビーコンを上下に動かした場合、たしかに高さが異なると感じる場合があるものの、実際の捜索では困難を極める。

最終的にはどちらか一方の電源をOFFにした方が確実である。

また基本的に複数の人間が埋没する事が無いよう未然防止が重要である。

Data by こなうみ

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